入学式式辞

平成31年度 入学式での校長式辞

 新しい出発を祝うかのような春うららかな今日のよき日に、東京都議会議員 東村邦浩 様、学校運営連絡会 協議委員 上田幸夫 様・西澤篤司 様、同窓会あかね会 会長 小林幹彦 様、PTA会長 石井真一 様、PTAOB会 幹事長 佐藤健司 様を始めとする御来賓の方々、また、東京都教育委員会から藤井大輔 教育改革推進担当部長の御臨席を賜り、東京都立南多摩中等教育学校 第10回入学式を執り行うことができますことは、私ども教職員にとりまして、大きな喜びであります。

 160名の皆さん、入学おめでとうございます。保護者の皆様、お子様の御入学、心からお祝い申し上げます。おめでとうございます。

 

 新入生の皆さんに二つお話をします。

 一つ目は学習に取り組む姿勢についてです。

 本校は東京都教育委員会から指定された四つの指定校事業(理数リーディング校、英語教育推進校、知的探究イノベーター推進校、BYOD研究指定校)を活用し学力の向上を図り、心・知・体の調和から生まれる人間力を高めるため、多様な教育活動を展開しています。全員の生徒を対象とする授業の他、理数、英語など、一人一人の生徒の得意な分野を伸ばせる取組を展開しています。

 例えば、この3月には理数リーディング校の予算を活用して、希望する4、5年生が、京都大学のiPS細胞研究所を訪れ、iPS細胞を用いた血小板について江藤教授から直接講義を受け、個々に質問をする機会を得ることができました。

 また、英語教育推進校の取組では、毎年、希望する1、2年生が世界の様々な国の同世代の生徒とスカイプを通して英語を用いて、食文化などのテーマに基づく意見交流を行う機会を楽しんでいます。

 さらに、開校以来、教育活動の柱に据えているフィールドワーク活動では、全ての生徒が、それぞれの発達段階に応じたテーマを通して探究学習を進め、一人一人が、様々な事象を多面的・多角的に捉え、課題を設定し、情報を収集・整理・分析し、自分の考えをまとめて発信する力(探究力)を身に付けられるよう取り組んでいます。

 新入生の皆さんにも「なぜだろう」「どうしてだろう」という好奇心を大切にしてフィールドワーク活動を始め、日々の学習に主体的に、積極的に取り組み、自分が熱中できるもの、夢中になれるものを見つけてほしいと思います。積極的な学びの姿勢が皆さんの夢の実現につながります。

 

 二つ目は、本校のスローガンである人間力についてです。

 皆さんには学習だけでなく、部活動や学校行事、委員会活動にも積極的に取り組んでほしいと思います。それらの活動を通して、思いやりの気持ち、克己心、人間関係を調整する力を育んでほしいと思います。

 本校では1年生から6年生が力を合わせて協力しながら学校行事を作り上げます。作り上げる過程で、意見の対立や葛藤を経験し、意見の対立する仲間と議論を重ねて解決する場面が生じることもあるでしょう。皆さんには、自分と考え方が違う友人の話を丁寧に聴き取る寛容な気持ちを持っていてほしいと思います。全ての人に人権があり、それぞれが互いに尊重し合い、生かし合うよう学校生活を送ってください。互いが思いやりの気持ちをもち、自分の気持ちを大切にすることと同様に相手の気持ちを大切にしながら生活をすることが大切です。学校目標に掲げている「人間力の南多摩」心・知・体の調和から生まれる人間力について、6年間の学校生活の中で折に触れて、真剣に考えて欲しいと思います。

 

 さて、これからの社会は益々、グローバル化の進展や人工知能(AI)の飛躍的な進化など加速度的に変化し、新たな価値を生み出す創造的・論理的思考力、物事の真理や意味等を追究する力を身に付けていることが求められます。また、来年の 「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」の開催を契機として、様々な分野でグローバル化が一層進展し、豊かな国際感覚を身に付け、外国の方々とも、相手の意図・考え方を的確に理解した上で、論理的に説明したり、反論したりできる能力も求められます。

 皆さんには本校の6年間の学校生活の中で、今社会で求められている力を培い、競争や変化が激しいグローバル社会において、たくましく生き抜いていける自信を獲得してほしいと思います。激しい競争率を勝ち抜き合格を果たした皆さんには限りない可能性があり、その可能性を開花させるためには、自己のエネルギーをフルに注いで何事にも努力を重ねる必要があります。教職員も一丸となって「基礎力のある生徒集団」から「突破力のある生徒集団」へと「やりきらせる」という指導上のキーワードを共有して皆さんの夢の実現を応援します。

 

 また、今年度、本校は文部科学省から、数多くの応募の全国の学校の中から、WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業の拠点校として選ばれました。これは文部科学省の新規事業で、将来、イノベーティブなグローバル人材を育成するため、高等学校等と国内外の大学、企業、国際機関等が協働し、高校生へより高度な学びを提供する仕組みを作り上げる拠点を全国で10箇所指定し、そのネットワークを広げていく事業です。10月に中等教育学校として10周年を迎える本校は、まさに元号の変わる新しい年の始まりと共に、WWLコンソーシアム構築支援事業の拠点校として躍進する機会をいただきました。大変名誉なことと捉え、次の10年を見据えてあらゆる教育資源を活用して、都立学校のモデルとなるよう、南多摩中等教育学校をさらに進化させてまいりたいと思います。

 

 結びに、保護者の皆様、慈しんでお育てになったお子様を本日からお預かりいたします。お子様の成長にとって何が最善か、課題に直面した際にはどのようにして解決していくべきか、保護者の皆さんと私ども教職員とが、ともに手を取り合ってお子様を支援していけたら幸いに存じます。何卒、本校の教育方針への御理解、御協力をお願い申し上げます。

 新入生が、これからの6年間を明るく健やかに充実した学校生活を送れますよう祈念して式辞といたします。

 

平成31年4月6日                   
東京都立南多摩中等教育学校
校長 永森 比人美

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