卒業式式辞

平成30年度 卒業式での校長式辞

 正門前の桜も花咲く時を待つかのようにそのつぼみに力をみなぎらせている今日の佳き日、東京都議会議員 両角みのる 様、本校学校運営連絡協議会協議委員 上田幸夫 様、前校長 押尾勲 様、同窓会あかね会会長 小林幹彦 様、本校PTA会長 石井真一 様、PTAOB会幹事長 佐藤健司 様を始めとする御来賓の方々の御臨席を賜り、東京都立南多摩中等教育学校第4回卒業式を執り行うことができますことは、私ども教職員にとりまして、大きな喜びであります。

 

 146名の皆さん、卒業おめでとうございます。保護者の皆様、お子様の御卒業、心からお祝い申し上げます。おめでとうございます。

 

 さて、本校は東京都教育委員会から指定された四つの指定校事業(理数リーディング校、英語教育推進校、知的探究イノベーター推進校、BYOD研究指定校)を活用し学力の向上を図り、心・知・体の調和から生まれる人間力を高めるため、多様な教育活動を展開しています。

 特に4期生の皆さんは、フィールドワーク活動を中核に置いた探究学習を通して、様々な事象を多面的・多角的に捉え、情報を整理し、自分の考えをまとめて発信する力を一人一人が身に付けられたと思います。進路実現に向けた受験方法から考察しても、探究学習で身に付けた力を武器に、夢の実現を果たせた生徒が多かったように思います。

 また、理数リーディングや前身の理数イノベーション校の活動で、東京大学や京都大学への研究室訪問、磯の観察、入笠山への天体観測に参加した生徒がいました。さらに、英語教育推進校の取組では、授業でのレシテーションコンテスト、スピーチコンテスト、ディベートに加え、オーストラリアへの海外研修旅行、外部の4技能試験の受験、放課後のリーディング&ディスカッション講座の参加など多岐にわたる経験をした生徒もいました。

 これからの社会は益々、グローバル化の進展や人工知能(AI)の飛躍的な進化など加速度的に変化し、新たな価値を生み出す創造的・論理的思考力、物事の真理や意味等を追究する力を身に付けていることが求められています。また、来年の 「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」の開催を契機として、様々な分野でグローバル化が一層進展し、豊かな国際感覚を身に付け、外国の方々とも、相手の意図・考え方を的確に理解した上で、論理的に説明したり、反論したりできる能力も求められます。皆さんには本校の6年間で培った力を思う存分発揮して、競争や変化が激しいグローバル社会において、たくましく生き抜いてほしいと思います。皆さんが20年後、30年後に世界の様々な分野で「心・知・体の調和から生まれる人間力」をさらに磨き、活躍することを大いに期待しております。

 

 しかし、様々な道においてその頂点を極めることは容易ではありません。これからの人生、思うようにならないことは数多くあると思います。努力を重ね、理想とする自分を築き上げるための自分との戦いの連続は、精神的にも厳しい状況が生じることでしょう。

 そこで、私は卒業生の皆さんへの餞にフランスの自己暗示法の創始者であるエミールクーエの言葉を送ります。

  Day by day, in every way I am getting better and better.

  「日々にあらゆる面で私は益々よくなっていきます」

 「私にはできる。私はやる。私にはできるはず。」と自信を失った時や大きな勝負に出る際は、自分に言い聞かせるように唱えてください。「思考は現実化する」といわれます。努力を惜しまず、失敗しても折れることなく、最後まで自分を信じて、前に前に着実に歩み続けることが大切です。

 

 さて、皆さんは6年間という多感な時間を本校で過ごしました。146名が一同に会するのはこれが最後になります。異年齢集団の交流を通して作り上げた本校の三大行事である南魂祭は忘れられない思い出になると思います。特に4期生の発する熱の高さ、団結力の強さは、行事のたびごとに感じました。4期生は、内在する能力が高い状態で潜めている。いつか爆発的にそれぞれ個々の力を発揮できる時が来ると信じていました。1年生から6年生まで発達段階の異なる生徒同士が力を合わせて成功に導いた行事の中で思いやりの心、克己心、人間関係調整力を身に付けたことを忘れないでいてください。入学したての1年生にとって、皆さんの背中はさぞかし大きく見え、憧れや目指す生徒像になったことと確信しています。

 

 結びに、本校の教育方針に理解を示し、素晴らしい才能にあふれたお子様たちの6年間という貴重な時間を私共に託してくださった保護者の皆様に心から感謝いたします。そして、卒業生を有形・無形に御支援いただいた地域の方々、PTA・PTAOB会、同窓会あかね会の方々、関係機関の方々に心から御礼申し上げます。

 

 今年度は、都内だけでなく、他道府県の学校から本校の教育活動に関する問い合わせがあり、視察にお見えになる方々が増加しました。これは、卒業生や在校生の皆さんの取組が全国規模に少しずつ認められるようになった証でもあります。

 これからも後に続く在校生や教職員とともに、様々な教育資源を最大限に活用し、6年間のストーリーを踏まえた教育活動を展開し、南多摩中等教育学校を進化させ続けたいと思います。

 

 4月1日には新元号が発表されます。まさに新しい年に旅立つ卒業生の皆さんに幸多かれと、エールを送り式辞といたします。

 

平成31年3月14日                   
東京都立南多摩中等教育学校
校長 永森 比人美

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